売れないお笑い芸人のヒロ（スズキジュンペイ）は、編集者のカノ（大谷英子）と同棲している。ヒロはライブの出演が減り、先輩芸人の里山（吉岡睦雄）に連れ回され、次第にカノとすれ違っていく。カノは、絵本作家の神沼（大須賀王子）にインタビューに行き、「メロディの王様」という絵本を手渡される。そこに描かれた王様と死別する姫の悲劇は、神沼とその妻みず（森田亜紀）の破局を示していた。それを読んだカノはヒロを王様に重ね、ヒロは姫にカノを思い浮かべ、ハッピーエンドを想像する。絵本と現実がまざりあうとき、運命は変わる…。ポップでカラフルな新世紀のラブストーリー。 監督 / 脚本：早坂亮輔（はやさか りょうすけ） 1986年北海道生まれ。2006年、慶應義塾大学法学部政治学科入学。2008年より自主映画制作を始め、『ギターはまだ聞こえている』（09）が北海道インディペンデント映像フェスティバル にて上映。2010年、東京芸術大学大学院映像研究科映画専攻監督領域に入学。初長編作品『可愛い女』（11）が 東京芸術大学大学院 open theater 2011 にて上映。 助監督：松井一生（まつい いっせい） 1987年、愛知県生まれ。慶應義塾大学在学中より自主映画製作を開始。卒業後、モバイルゲームのシナリオライターなどを経て、本大学院７期監督領域に入学。主な監督作品は『イザベラ～in deadly Soap』『ブレイクガールズ』など。現在はオムニバス映画『らくごえいが』中の一篇を準備中。 「ソクラティック・ラブ」について： 愛してやまない台詞があります。それは脚本には書かれておらず、現場での監督の演出を経て、俳優の口から自然に零れた言葉でしたが、僕らが生きる「今」のか弱さを内包している気がします。その台詞が何かは…明日言います。