二人を見ているだけでこちらが微笑んでしまう。三浦璃来と木原龍一の「りくりゅうペア」にはそんな魅力がある。 22歳の三浦と、9歳年上の木原がペアを結成したのは2019年。わずか4年で世界チャンピオンまで上りつめ、国際スケート連盟の主要国際大会をすべて制して日本初の「年間グランドスラム」を成し遂げた。 ところが昨年10月、日本ペア初の世界選手権連覇への期待が高まる中、二人にまさかの事態が起こった...。 夏ごろから違和感があった木原の腰が悲鳴を上げたのだ。昨年10月「腰椎分離症」と診断され、グランプリシリーズや全日本選手権など前半の主要大会を欠場。ひたすらリハビリに励む日々が続いた。氷上に立てるようになってもジャンプは1回転を1日3回までに制限されたこともあった。 焦りが出てきてもおかしくはない。だが、「自分たちの体やスケートを見直すチャンス。一人だった...
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