米国留学十年の野々村健介は、英語教師として田舎の高校に赴任した。そこには不良高校生のグループが、激しく対立していた。南日高校の教壇に立った健介は、生きた英語を教えるため、青空のもとで恋愛談議に花を咲かせた。そんな健介の方針に進学組の保夫たちは、非難の声を浴びせた。そんな頃、学校では橘、久保、寺田、吉野の不良グループが、乱闘のさい相手方の旭高校の生徒から時計を奪い、警察沙汰となり、橘が取ったということで、警察に連行された。健介は、うっせきした青春のエネルギーが、不健康に渦まく現状に、暗い気持だった。一方教員の間でも、教頭の勝又派と山角派が強く対立していた。やがて、橘の処分は、退校と決まった。この発表は生徒の間で問題となり、討議を起した。健介は、そんな彼らに運動の喜びを教えるため、自らラグビー部のコーチとなって、久保や寺田を誘った。素直さを取り戻した久保...
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